先日エジプトが、インターネットや、Facebook、Twetterなどでデモを呼び掛る事を阻止するために、インターネットを遮断したそうだ。
<http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aS6yeKKukXAA>
漠然と「インターネットを遮断」としているが、具体的に言うと、「エジプト国内のインターネットプロバイダーが利用しているDNSサーバを停止」して、インターネットができないようにしているそうだ。DNSとはDomain Name Systemの略で、一言で言えば「名前解決」をしてくれる仕組みである。そもそも、インターネット上のURL(アドレス、例:yahoo.co.jpなど)は「203.216.227.176」などのIPアドレスという数字で管理されていて、コンピュータはそのIPアドレスしか理解できない。しかし、人間はそれらの数字を覚える事ができないので、203.216.227.176とyahoo.co.jpを紐付ける仕組みを持つDNSを経由することで、人間がタイプしたyahoo.co.jpをDNSが203.216.227.176と解決しているのである。
エジプトのようにDNSサーバが停止してしまうと、yahoo.co.jpを203.216.227.176に名前解決できないので、実質yahoo.co.jpにアクセスできないのである。しかし、ネットワークが生きているのであれば、IPアドレスを直接入力することでアクセスは可能であるが、IPアドレスを覚えているユーザはほんのわずかである。また、海外のDNSサーバのIPアドレスを知っていれば、そのDNSを利用することで名前解決が可能で普通にインターネットができると考えられる。