グーグル検索で文字を入力すると途中から予測文字などを表示する「サジェスト機能」を巡り、日本人がプライバシーを侵害されたとして、グーグル本社にサジェスト機能の表示差止めを求める仮処分を申請したそうです。
しかしながら、グーグル本社は「日本の法律では規制されない」との理由でサジェスト機能の表示差し止めを拒否しているそうです。この男性によると男性の実名を入力すると、サジェスト機能により犯罪行為を連想させる単語などが予測文字として表示され、またその予測文字で検索するとその男性の中傷書き込みが1万件以上掲載されているそうです。
それによって、この男性は会社を退職に追い込まれたり、採用を断られたりしているそうです。
グーグルは「単語を並べただけではプライバシーの侵害とはいえない。サジェスト機能はロジックによって単語を機械的に抽出・表示させているだけ」と主張しており、今の所、男性の訴えに対して何も対策を取る予定はないそうです。
グーグルの対応も100%正しいとは思えませんし、そもそも、そのような中傷書き込みをする人が悪いように思いますが、ここで、一番の問題なのは、インターネットで検索した情報が正しいか正しくないかを判断できる能力がない人が多い、という事ではないでしょうか?
この男性を退職に追いやった会社は、インターネット上の情報を鵜呑みにしていますし、この男性が就職活動を行った会社の人事もインターネットの情報を全く疑わずに男性の価値を判断しているわけです。
例えば、Wikipedia「ウィキペディア」はとても便利なインターネット上の百科事典ですが、実はWikipediaの情報も100%正しいわけではありません。私も良くWikipediaを利用しますが、所々間違いを見つけます。
ですので、今回このような問題が発生している原因として、グーグルの検索アルゴリズムなど技術は発展してますが、我々人間の判断能力、特に情報の正しさを判断する能力が発展していない事が挙げられます。
最後にこのサジェスト機能のサジェストとはsuggestという英語でsuggestとは「提案する」という意味です。つまりサジェスト機能とは検索する単語をユーザに「提案する」と言う意味があります。